絞りとシャッタースピードの関係

0

    絞りとシャッタースピードの関係

    デジタル一眼カメラで撮影するときに、絞りとシャッタースピードの関係を理解すると、ピントが合う範囲やスピード感を意図的に変えて撮影することができます。
    デジタルカメラのAとSのモードで、絞り値やシャッタースピードを変え、見え方にどんな違いが出るかを体験しました。

    適正露出?

    絞りとシャッタースピードの関係

    コップにちょうど1杯の水の量を入れようとする場合、蛇口を細く開けば一杯になるまでに長い時間がかかり、大きく開けば早く一杯になりますが、どちらもコップを水で満たすことができます。
    ぴったりの量を、写真では、像を正しく得るための適正露出と言います。
    ここでは、コップが溢れるほどの量だと、光が入りすぎて明るすぎる写真になり、水が足りないと、光も足りないので暗い写真になる、と考えてください。
    適正を得るためには、シャッタースピードと絞り値の組み合わせを変えて調整します。


    Aは絞り優先モード

    絞りとは、光を取り入れる穴の大きさのことです。
    目の瞳孔のように、穴が大きいと光がたくさん入り、穴を小さければ光が少しになります。
    Aモードでは、絞り値を決めると、カメラがシャッタースピードの適正値を自動設定してくれます。

    蛇口の水をコップに注ぐ様子で例えると、コップ一杯に水を満たす量が必要とすると、蛇口を細く開くと一杯になるまでに時間がかかり、大きく開くと早く一杯になります。
    どちらも、コップを水で満たすことができますが、カメラでは、穴を通って画像素子に当たる光の量と時間で画像の見え方が変わります。

    絞りとシャッタースピードの関係

    絞り値:f16
    穴が小さいので、入ってくる光の量は少ない。

    絞りとシャッタースピードの関係

    絞り値:f4
    穴が大きので、一度にたくさんの光が入ってくる。

    Sはシャッタースピード優先モード

    シャッタースピードとは、シャッターが開いている時間のことです。
    Sモードでは、シャッタースピードを決めると、カメラが絞りの適正値を自動設定してくれます。

    絞りとシャッタースピードの関係

    蛇口の水をコップに注ぐ様子で例えると、短い時間しか開かなければ水は少ししか入りませんが、長い間蛇口を開くとコップには沢山水が入ります。
    シャッタスピードが早いと、一瞬の光を切り取るため、動いているものが止まって写ります。
    逆に、シャッタースピードが遅いと、動いているものがブレて写ります。


    動いているものをブレないように撮影したい → シャッタースピードを早くする

    水しぶきが止まったように写っていますね。

    絞りとシャッタースピードの関係

    動いているものをブレさせて動きを強調したい → シャッタースピードを遅くする

    水しぶきがブレて、勢いよく水が出ているように見えます。

    絞りとシャッタースピードの関係

    絞り値とシャッタースピードの組み合わせで何が起きるの?

    絞り値を大きくすれば穴が小さくなるので、それだけ撮像素子上に写る像は暗くなりますが、その分だけシャッタースピードを遅くすれば適正露出にすることができます。
    逆に、絞り値を小さくしてシャッタースピードを速くしても適正露出にすることができます。
    つまり適正露出になる絞り値とシャッタースピードの組み合わせは何通りもあります。
    しかし、この組み合わせの違いで見え方に大きな差が出ます。
    それが被写界深度です。

    被写界深度(ひしゃかいしんど)?

    ピントを合わせた位置に対して、その前後のピントが合っているように見える範囲を「被写界深度」といいます。
    スマートフォンのアプリなどでは、像に後からエフェクトを掛けて画像をぼかすことがありますが、一眼レフカメラでは、絞り値を変えることで作る被写界深度をコントロールします。

    Aモードで絞り値を変えて撮影したところ、こんな結果を得ることができました。

    絞り値を高くする(穴を小さくする) → 手前も奥もピントが合う

    穴を小さくすると、ピントを合わせた距離の前後にも広くピントが合うようになります。これを被写界深度が深いと言います。
    絞り値が高いので、シャッタースピードは自動的に遅く設定されています。

    絞りとシャッタースピードの関係

    絞り値を低くする(穴を大きくする) → 背景や手前がボケる

    逆に、穴を大きくすると、ピントを合わせた距離以外はピントが合わずボケています。これを被写界深度が浅いと言います。
    絞り値が低いので、シャッタースピードは自動的に早く設定されています。

    絞りとシャッタースピードの関係

    JUGEMテーマ:デジカメな日々。


    カメラのズームを変えると何が変わるの?

    0

      ズームレンズの焦点距離を変えると広角や望遠になります。では、被写体が同じ大きさに見えるように、自分が距離を変えながらズームを変えるとどうなるでしょうか?

      被写体に近づいてワイドで撮ると、手前と奥の大きさの差が大きくなり、隙間が広がって見えます。

      ズームを変えると

      逆に、被写体から離れてズームして撮ると、手前と奥の大きさの差が少なくなり、ぎゅうぎゅうに詰まっているように見えます。レンズの圧縮効果とも呼ばれます。

      ズームを変えると

      人混みを撮影したい時は、遠くからズームして撮影すると少ない人でも混雑しているように見えます。
      例えば、3DCGで敵キャラが沢山いるように見せたい時にも、カメラのFOV(Field Of View)と被写体との距離を調整することで同じ効果が得られます。


      ライティング「直射日光」と「北空昼光」

      0

        写真は光で描く絵画。光をちゃんと見れるようになると写真が変わります。
        今日は新しいゼミ生に光の方向と写真の見え方の違いをレクチャーです。
        「直射日光」と「北空昼光」では同じものでもこんなに見え方が変わります。

        直射日光で撮影したカツカレー

        「直射日光」と「北空昼光」

        この世で一番強くて明るいライトは太陽の光です。
        真昼の太陽の直射日光の下で撮影すると、真っ黒な影がはっきり出るコントラストの高い写真になります。
        細かいところや白い部分は強すぎる光で白く飛んでしまいます。

        北空昼光で撮影したカツカレー

        ライティング「直射日光」と「北空昼光」

        北空昼光(きたぞらちゅうこう)とは、よく晴れた日の日の出の3時間後から、日の入りの3時間前までの、北側の窓から差し込む太陽の間接光のことです。

        ライティング「直射日光」と「北空昼光」

        北の空は柔らかい光に満ちているので、写真家や画家のアトリエなどには北向きにある部屋が適しているとされています。
        北向きの部屋は寒くて薄暗い印象ですが、実はとても綺麗な光が入ってきているんですね。


        写真

        0

          授業で写真を撮りました。

          フラッシュで撮影

           

           

           

           


          スマホで美味しそうな写真を撮るコツはたったの2つ!

          0

            下の左右の写真は、同じスマートフォンのカメラで撮影したものですが、ずいぶん雰囲気が違いますよね?
            左の写真でも悪くはないかもしれませんが、右の写真の方が美味しそうに感じませんか?
            何が違うのでしょうか。

            カレーの撮影サムネール

            蛍光灯の光はのっぺり

            まずこちらが先ほどの左側の写真です。
            テーブルにカレーを置いて、椅子に座ったまま、蛍光灯の下で撮影しています。

            室内の蛍光灯の光は、部屋全体を均一に明るくするため光が拡散しています。
            そのため、全体的に均一な光があたっているので、強い影が出ないと同時に、ものがのっぺりと平面的に見えます。

            蛍光灯の下で普通に撮影

            フラッシュはダメ!

            少し薄暗いからといって、スマホのカメラのフラッシュをオンにして撮影すると、手前だけに光が当たって奥が薄暗く写ります。

            フラッシュで撮影

            自分の影に注意!

            また、真上から撮影してしまうと、自分の影が入ってしまいますが、意外とこれには気づいていない人が結構多いのではないでしょうか?

            真上から撮影

            ではどうしたら良いのでしょうか。

            コツ・その1「少し離れてズームを使う」

            左右の写真の違いが分かりますか?

            左はカレー皿の形が歪んで、手前の部分が広く見えていますね?

            ズームとワイド

            GIFアニメで切り替えて見てみましょう。

            カレーに近づいて広角で撮影すると、手前が大きく奥が小さく写り、遠近感を強く感じます。
            料理の皿がたくさんあるときは、手前だけが大きく写り、奥は小さくなってしまいます。

            curry_gif

            カレーから少し離れて、カメラ側でズームすると、手前と奥の差が小さくなり、ぐっと画面が詰まって見えます。
            料理の皿がたくさんあるときは、こうした方が色々なお皿の料理がしっかり見えるようになりますよ。

            コツ・その2「斜め後ろからの光を使う」

            こちらの写真は、蛍光灯を消して、窓の外から入る光で撮影したものです。

            光の方向に注目してください。光はどちらからきているでしょうか。

            半逆光で撮影

            お皿の手前に影ができているので、光は正面ではなく、斜め後ろから来ていることが分かります。

            試しにGoogleで美味しそうな料理の写真を検索してみましょう。
            光はどちらから来ているか見てみてください。

            画像検索→「料理 写真 美味しそう

            斜め後ろから光が当たると、サラダやカレーの表面に光が反射してカメラに届きます。
            そのため、ツヤや透明感を表現することができます。

            でも直射日光が当たると強い影が出てしまいますので気をつけてください。日陰がおすすめです。

            斜めから光が当たって影ができることで、立体感も強く感じます。

            こうして、ズームと光の向きに注意するだけで、写真の雰囲気がずいぶん変わります。
            ぜひやってみてください。

            JUGEMテーマ:デジカメな日々。



            なわてんカウントダウン

            大阪電気通信大学
            総合情報学部
            卒業研究・卒業制作展
            なわてん

            2024年2月3日(土)〜3月29日(金)

            開催まであと

            xxxxxxx

            最新の投稿

            twitter@kuralab_project

            categories

            archives

            links

            profile

            search this site.

            others

            mobile

            qrcode

            powered

            無料ブログ作成サービス JUGEM